腐女子とその活動を1年かけて観察してみた

腐女子市場は学びの宝庫!しかし萌えは未だわからずw

腐の因子、あなたにもございますw


1年と少し前、『ブロマンス?』というタイトルの記事の中で、BL文化について初心者的お粗末考察をぶちまいていたのを、みなさんは覚えていますでしょうか。

そこで話していたように、わたしはドラマも漫画も小説も、恋愛が絡んだものにはまーーーったく食指が動かないタイプ。 
それゆえ、男子同士のいちゃラブに萌える”腐女子”という種族の存在など知るよしもなく、コミケは単にアニメおたくの社交の場、書店に並ぶBL本は『同性もいけるクチ』の男子が読むもの、そう思い込んでいたんです。

男子数の多い高校で教えていた時、リアルそっち系のカップルのあれこれ(肩抱き合って相合い傘登校、昼休みに藤棚の下で膝枕、恋人繋ぎで下校、etc.)をこの目でたくさん見てきたので、ああやっぱり世の中には需要がたくさんあるのだな、と。

しかし、その需要は男子ではなく女子にあったという驚きの真実よw

ま、男子同士をくっつけて女子がキャーキャー萌える文化は大正時代からあったらしいので、そこ考えると腐だけに腑には落ちるんです。 おい

ただ、理解がついてこないんですよ。
いや、BL本に出てくるピュアな男子カプを応援したい!ってのならまだわかるんですけど、BL要素の入ってないアニメやドラマで、二次創作と称して勝手に男子カップルをでっち上げてまでキャーキャー言いたい女子のサガ?
これが全く理解できない。

恋愛モノは、カップルの片方に自己投影して疑似恋愛を楽しむものと言われていますが、腐女子というのはソレはせず、推しカプたちのいる空間の『壁』になって二人の様子をうっとり眺めてその尊さに涙と鼻血を流したい、ってマジわからんw

てか、100年続いた腐の因子を同じ女性の自分自身も持ち合わせているという事実から目を逸らしたくなる。

なんでも50代はBLの”第二次覚醒期”と呼ばれているらしく、65才からの前期高齢者組は『風と木の詩』『トーマの心臓』がヒットした頃に青春時代を過ごしているため、簡単に沼るという恐ろしい統計結果が出ているらしい(怖)

このキョーフに打ち勝つためにはどうすればいいのだろう!?


知ろう シンプルw


そう、世の中のキョーフのほとんどは知らないことによる勝手な妄想。
わたくしおまめ、腐女子と呼ばれる方々の実態を探ってみることにいたしました。

腐女子は繊細な生き物



知らない媒体では萌えポイントもわからないだろうから、昨年BL記事でご紹介した全話視聴済みの『勇気爆発バーンブレイバーン』をサンプルにして、腐活(ふかつ?w)を観察すること約1年、BLにおける最重要ポイントは『左右の概念』であることを学びました。


ご存じない方もいらっしゃると思うので解説しますと、BLカプには男性ポジの左(攻め)と女性ポジの右(受け)という役割分担があって、二次創作では自分の推しカプを勝手に左右に分けた上で妄想を繰り広げるのだそう。

なら最初から男女カプでええやんけ、とわたしなんかは思うのですが、ノーマルカプには萌える要素などイチミリもないそうですw

てか、最初わたし右と左と聞いて政治的思想の右派と左派のことだと思ったんです。
サンプルにした『勇気爆発バーンブレイバーン』の主人公イサミは陸上自衛隊の自衛官なので、「イサミは絶対右!」という腐女子のみなさんの言葉を聞いて、「そりゃ自衛隊なら右やわな」と謎の納得をしたまま数ヶ月過ごしましたw


次に重要となるポイントは、同じジャンルでもカプが違えば別グループ(場合によっては敵)になるということです。

たとえば、先述のイサミは米海兵隊のスミスとカップリングされることが多いのですが、スミス以外の登場人物とカップリングさせて妄想する腐グループは、同じ町内でも違う班で顔合わせても挨拶せず陰口叩く、みたいな?

更に同じイサミ&スミスのカプでも、左右、つまり攻めと受けが逆になれば同カプとは見なされず、互いのグループはどこぞの国の北と南のように国境を設け、境界線には高い壁を設置し、なんならその壁にはバチバチに電流を流し、互いの妄想を一切目に触れさせないよう警戒している感じなんです。

まぁ自分の推してる攻めのスパダリが、よそのグループで可憐な受けのプリンセスにされている様子など絶対に見たくない、これはなんとなくわかります。
けどそれ以前に男をプリンセスにする意味をわたしは問いたいw


という具合なので、SNSで妄想を発信する時には、ポストにいちいち左右を明記するのが暗黙のルール。
その際には攻めの名を左に、受けの名を右に書くのが決まりなんだそう。

そうすることで、たとえば『スミイサ攻め 受け』推しの腐女子さんが検索窓に『スミイサ攻め 受け』と入れればスミイサ仲間のポストだけを表示させることができ、逆カプの『イサスミ攻め 受け』ポストは一切見ないで済むわけです。


とまぁこのように、自分の仲間を見つけやすくするだけでなく”自衛”にもなる左右明記は界隈内でのエチケット。
これをせずに妄想をポストすれば人非人扱いされるというw

腐女子って、本編から逸脱した二次創作を全国ネットで堂々と発表できるほどの強靭なメンタルをお持ちなのに、見たくないものが目に触れるだけで心が病んでしまう繊細な部分も併せ持つ繊細な生き物なんですね。

腐女子って一体何者?



繊細だからこそ、かもしれない。
腐活のメインである二次創作が文字(小説)とアート(イラスト、漫画)に大別されることを知ったわたしは、そこそこ免疫をつけた後(怖いんでw)無料で読める投稿サイトで小説のほうを読んでみたところ、文章のうまさに度肝を抜かれてしまいました😱

いやもう普通にプロ。
文法などの基礎力がしっかりしてるだけでなく、設定の作り込み、背景描写や心理描写がすさまじいほど洗練されてて上手いんです。
背景描写に至っては、気温や湿度、吹く風に乗ってきたほのかな匂い、その匂いが過ぎ去る瞬間まで、ありありと感じさせてくれるんですよ。

に加えて構成力がこれまたエグい。
平均2万字、多いものは6万字ほどの小説なのに、骨組みがきっちりできているせいか終始ブレることはなく、散りばめられた無数の伏線を華麗に回収しつつダイナミックに二転三転、最後の着地では思わず「こう落としてきたか・・・!」と唸った挙げ句、暫し固り余韻に心をかき乱されるのをひたすら耐える羽目になるという。


それらが無料で読み放題というのにも違和感アリアリなんですが、作者がアマチュアというのが、腐なのに全く腑に落ちない。 もうええっちゅうねんw

プロの物書きが腐の仮面を被って身バレしないようこっそり書いている、ということもありえるかもしれませんが、このデジタル時代、アカウントを使い分ければ腐向けノベルでプロデビューして二足のわらじも履けるわけです。
なら隠す必要はないじゃないですか?

でもってイラストや漫画のほうの二次創作者は、プロフィールにがっつり「プロ」表記をして「お仕事依頼待ってます」旨も書いてるんで、この界隈でその記載がない=アマチュアということになりません?

じゃあ一体この人たちは何者?
と興味津々でXのポストを見に行ったらば、大半が育児に勤しむ普通の若いお母さんなんですよ。

いや、普通じゃないかもしれない。
「子どもが急に発熱して病院につれてったんだけど激混み。待ち時間を妄想で凌いでショート小説書いたので見て」「エアコンのない部屋で汗だくで洗濯物をたたんでいたら突然ネタが降ってきて書いたから見て」みたいなノリで、家事の合間にちゃちゃっと書いてページメーカーで小説様に縦書き2段に綺麗に整えてポストする、これ果たして普通なの?

だとしたら、週1でブログ書くのにヒィヒィ言うてるどこぞのアクセショップは一体全体どうなるの?w

われわれの名誉にかけて、あっちが普通じゃないと思いたいところです😅

恐るべし令和の腐活



創作活動の主軸はコミケなどの同人イベント、これは昭和の話なのかもしれません。

はたから観察しているだけなので違っているかもしれませんが、推し作品×他社のコラボ企画に沿って、小説やイラストを制作している感じなんです。

『勇気爆発バーンブレイバーン』は放送が終了してからもう1年半になるんですけど、ひっきりなしになんらかの企画が作られ、その知らせが画像と共にネットに上がってくる度に、みなさん凄い勢いで創作に取り掛かり、まるで競争の如くネットに作品を上げまくるんですよ。


たとえばこれ、【スイーツパラダイス】コラボ


もうすでにこの画像が二次創作だと思うんですよw
今どきのアニメキャラって、放送が終わったら公式からこんな扱いを受けるんですね😅

で、コラボに先駆け「グッズ販売をしまーす!」「予約開始は間もなくでーす!」みたいなお知らせが企画元から供給されるや否や、この画像にちなんだ凄い数の二次創作がXに溢れかえってびっくり。

まぁいわば推しのコスプレ画像なんで、萌えるのも納得です。
しかし、推しにこの衣装を着せた二次創作イラストが上がってくるのはまだわかるとして、2万字の小説がすぐさま上がってくるというのがどうしても理解できないw
この絵ヅラだけで一体何を妄想できるというのだろう?


話を戻して、こんな感じの他社コラボが月に1~2回あって、それらを軸にして創作活動がなされている感じなんです。

じゃあ令和の腐女子は同人イベントには出ないのか?
いやいや、これにも積極的に出ている様子。

今年の7月、東京ビッグサイトで同人イベントが開催されたらしいのですが、『勇気爆発バーンブレイバーン』のブース数は200超だったとか。

調べたところ、ブースは複数人(上限3人)で1つ貰えるものだそうで、そうするとつまり200×3で最大600人もの腐女子さんがスミスとイサミのBL作品を携え参加されたということです。
これかなりの人数ですよね?

しかしですよ。
コラボ絵から二次創作をせっせと生成する傍ら、年に数回、同人イベント用の作品(売り物だからきっと凄いものだとあいしんく)を作って遠方より泊りがけで参加するその熱量たるや、すさまじくないですか?

そしてイベントのあとは腐仲間たちと打ち上げという名の妄想繰り広げ大会。
納得行くまで萌え語りを楽しみ、飛行機or新幹線で子どもの待つ家に帰るその道中でまた「何か降ってきた!」と小説をアップする。

ねぇみなさん、人間ってこんな生き物でしたっけ?w


てな具合に、昨今の腐活はコラボ企画に沿ってSNSで盛り上がり(オンライン)、そこで得た仲間と同人イベントで顔を合わせて英気を養い(オフライン)、志を新たにまたSNSで創作活動に勤しむ(オンライン)という、オンオフを余す所なく組み合わせた狂気のサイクルで行われていると、わたくしおまめ観測しました。 

膨れ上がる腐女子市場



前述の通り、『勇気爆発バーンブレイバーン』というそんなに大きくなさげなジャンルでも(大きかったらスンマセン推しのみなさん)、放送終了後はこれでもかとコラボ企画が出るという。
これが何を意味するか?

みなさん、驚いてください。
腐女子市場は年100億円の規模だそうです。

調べてみたらば、なんと腐女子相手の金儲けノウハウを教えたりプロデュースしたりする会社まであるんですよ。

いやもうマジでびっくり。
男子同士のいちゃラブの何がそんなにおもろいの? ←まだそこw


で、コラボ企画の度にキャラたちのアクリルスタンド(ってみなさん知ってます?)や缶バッジ等、当方の価値観ではさっぱり意味のわからない珍妙な推しグッズが売り出されるわけですが、欲しいものがピンポイントで買えるわけではなく、どれが当たるかわからない博打システムになっているのだそう。

となると、自分の推しが当たるまで買い続けたくなるのが人情(というか腐情?w)というのはわかるんです。

が、先日のこと、わたしが観察している腐レイバーン界隈で「欲しい缶バッジを引き当てるのに200個11万円使って25個しか当たらなかった」という嘆きのポストを発見したんです。
これちょっとヤバくないすか?

いや、25個も当たったのなら仲間に1個1000円で売ってさしあげればよろしいねんと思うのは素人の戯言、推しのグッズは何個あっても全然いい、むしろありがたいとのことなんです。
これかなりヤバくないすか?


してアクリルスタンドとはなんぞや?って話ですが、これ推し活民には必要不可欠のアイテムだそうで、15cmほどの透明アクリルに推しの絵が印刷されたペラッペラのちゃちぃ(こらw)オブジェでして、それを持ち歩いて飲食店などで食べ物の横に立たせて写真を撮ってSNSに上げるんですって。
イミフ?
わたしもそう思うw

まぁその行為自体は婆から見ると微笑ましく可愛らしいものなんですけど、それをゲットするために10万単位で金使うなよ小娘よ💀


コラボ企画にはこんなのもあるんです。


【ホテルニューオータニ東京】コラボ


なんじゃこりゃ?w

いや、人気アニメのコラボルームはちょいちょい耳にするんですけど、中の様子を見た瞬間、


ニューオータニさん気が狂ったと本気で思ってしまいましたw


イサミとスミスの初のお泊りデートをロボが覗いて見守っている場面って話ですけど、もうそういう設定を許可した時点で、ニューオータニさんだいぶイカれてるかとw


この内装ですよみなさん😂 ↓

腐女子でなければ地獄絵図w


このお部屋(汚部屋ではございません腐部屋ですw)、1人1泊・素泊まりで46000円もするというのに、発売後わずか15分で完売したんですよ。

すぐさま企画延長が発表されて追加分をニューオータニが売り出したところ、それもあっという間に完売。

いや46000円ですよみなさん。
何やかんや入れたらきっと5万いきますよ。
東京店オンリーなので遠方の方は更に交通費も加算されるってのに、脊椎反射のごとく迷わずポチするその熱量😱

余談ですが、あのセンシティブなベッドシーツ、お1人で泊まった方は片方のベッドに重ね合わせ(おいw)、お2人で泊まった方はソファに移して重ね合わせ(こらw)、重なり合った推したちの尊い姿に恭しく手を合わせて拝んだのちにお休みになられたそうですw

また「推しカプより低いところに寝るのが腐民の礼儀」といって床寝をキメたキングオブ腐様も大勢いらっしゃったそうですw 


で、こういうのは小さいお子さんのいる腐女子さんは参戦しづらいものだろうと思いきや、「家のことは夫に任せて1人参戦です!」みたいな方もけっこういらっしゃってびっくり。

10年前、初めておまめコミュオフ会を開催した時、「家に夫がいるのでオフ会参加が難しい、みなさんアドバイスぷりーず」という主旨のコメントが入って、みんなでアドバイス合戦をしたことを覚えてる方もいらっしゃるかと思います。

時代が変わったのか年代が違うからなのかわかりませんが、金の使い方はさておき、腐女子さんたちの思い切りの良さに軽く憧憬を抱きました。


しかし夫公認の腐活ってどうよ?w
夫の顔を見ながら「もしこいつをBLに投入したら受けか?攻めか?容姿的にやっぱりモブか?w」などと考えることもあるのだろうか?w


して、こちらは心置きなく家族とともに腐活のできる【ハワイアンズ】コラボです。


昭和の慰安旅行筆頭、日本のハワイこと『スパリゾート・ハワイアンズ(福島県いわき市)』は今年で創立60周年。

『勇気爆発バーンブレイバーン』のメイン舞台がハワイなので記念コラボが実現したということですが、ま~~~この企画がウケにウケてウケまくって、ハワイアンズのスタッフさんが施設内に飾ってある七夕の短冊に「来年もブレイバーンとコラボできますように」と書いてらしたことから、どんだけ儲かったか伺い知れます。 ←言い方w

しかしこのハワイアンズ、大阪からは片道6時間近くかかり、ツアー料金は1泊2日1名6万円からなんですよ。

関東からはもう少し行きやすいのかもしれませんけど、ここに1回目は家族で行き、2回目は腐仲間と行き、3回目は企画終了間際に別れを惜しんで1人旅、その後完全にコラボが終了した後、あーここにイサミがいてあそこにはブレイバーンが・・✨みたいに想い出を辿る4回目の訪問、って一体いくら使ったの?💸 いわき市さん、名誉市民にしてやってw


いやはや、年100億円市場、めっちゃ納得です。

腐女子の心をどう掴むか



そんなおいしい市場なので、企業は乗っかりたくてウズウズ。
アニメもドラマも特撮も、どこかにエサ(BL要素)を忍ばせるのが、昨今の番組作りの潮流という話です。 あんびりばぼー

しかしそのエサ、腐女子には「は?」なものがほとんどだそうで、食いつくどころか尾ヒレで叩き落されるのがオチというw

逆に狙ってないのに番組途中で腐女子が騒ぎ始めたことから、慌てて当該カプのPVを作るパターンもあったりと、とにかく腐女子の心理は読み難いのだそう。

まぁだからこそ『腐女子市場サポート会社』なんかが出てくるわけで、そこを考えると『勇気爆発バーンブレイバーン』は狙い通りにうまく当てた稀有な例かもしれません。

しかしなんで当てられた?

その理由を素人なりに考察してみたところ、思い当たる節がふたつほど浮かび上がってきました。


まずひとつめ。
あのアニメはたったワンクール(12話)だったせいか、多くは語らず、大事な伏線をひとつだけ回収してとっとと終了、みたいなあっさりした印象があったんですよ、わたしには。
行間もっと見せろよ!と言いたくなるような。

が、それは果たしてシャクの都合だったのか?
それとも狙ってそうしたのか?


主人公イサミの詳細情報は最終回まで待ってもゼロだった。
三番人気のキャラ♂️のセリフはたったの3つなのに、オープニングでは主役級の扱いをしていた。

これらはシャクが足りずに描けなかったのではなく、腐女子の大好物である”妄想の余地”を残すという意味で、意図的に描かなかったのだとしたら?


考察材料として、腐女子召喚に失敗したと言われる作品をいくつかチェックしてみたんですが、みなまで語る無骨さに加えてエサが露骨でこれみよがし。

『これじゃないねんカップル』に『腐女子のみなさんこんなんお好きでしょ?』といわんばかりのあからさまな絡ませ方をしているのが、腐じゃないわたしでもウザく感じました。


腐女子って、基本『夢見る乙女』なんですよ。
しかもやたら知能が高くて有能。
そんな人種に萌えてもらうには、見せるものは最小限に留めておいて、続きはみなさんでどうぞ!というスタンスがいいのかもしれません。

セリフ3つの三番人気キャラ♂️なんて、今や家族構成やら出身地やら応援している球団やらタバコの銘柄やら、その他詳細設定がきっちり出来上がってますからね、腐女子によってw

そんな感じで、腐女子が勝手に畑を耕し花を植え、家を建てビルを建て、戸籍さえも作れる余地を意図的に作ってやる。
これが腐市場を征するための大切な要素ではないでしょうか。

放送中、腐じゃないわたしが不満を感じた点、それこそが腐女子を釣るために制作会社が練りに練って仕組んだとっておきのエサだったと考えると、みごとに辻褄が合いますから。


しかし、それだけならワンクールのオリジナルアニメが放送終了後1年半経っても次々グッズが出る太いコンテンツには成長しなかったと思うんですよ。

ここからが思い当たる節のふたつめなんですが、このアニメを作った大張正己という監督、SNSで腐女子の動きをけっこう観察してるんです。

たとえば、最終回の最後の最後でチラッと出てきたイサミの最終形態、これがのちに腐女子によって歌って踊れるアイドルに仕立て上げられてしまったんですが(この時点でわたしははあ?w)、その後発売されたサントラのジャケットが、なんとマイク片手に歌って踊るそのキャラだったことにネット騒然、狂喜乱舞、わたしは追加のはあ???w


これを見て腐女子が歓喜する中、監督がXで追い討ち声明を出したんです。


みなさんの妄想を形にさせていただきました!


そりゃ鑑賞用と崇める用と布教用にCD3枚買いますわw


そんな福利厚生の手厚いアニメなのですが、放送終了して3ヶ月くらいの頃、やらかしたんです。


ごらんの通り、女性キャラがベビードールを着たお色気ポーズのグッズを売り出すという、アニメ商法の王道中の王道企画なのに、これがまさかの炎上。
「いやちゃうやろ!」「女性キャラいらんねん!」「イサミとスミスはよ出せよ!」
とw 


この1つ前のコラボでイサミとスミスはこんな感じで裸にされてるんです。


なら次はもう平等の精神で男性ファンを喜ばせてやったらいいじゃないですか?
しかし、腐女子はそれを許さなかったw


ベビードールは女子キャラが着るものではない
イサミとスミスに着せてくれ!


頭の中にクエスチョンマークが過去イチ並んだ瞬間でしたw


で、その時です。
なんと大張監督が自身のXアカウントで、「サタケ隊長は出ないの?」とポストしたんですよ。

サタケ隊長とは、イサミの上官にして前述した三番人気キャラ♂️
つまりそのひとことで「ぼくは腐女子側にいます!」と見事に表明したわけです。
これめちゃくちゃ上手くないですか?

そしてそのポストの直後、全ての罪(?)を被った制作会社が「この度は誠に申し訳ございませんでした」と異例の謝罪を公式発表。
すぐさま別の企画(イサミとスミスの露出度多めのやつw)が立ち上げられて事なきを得たという仰天事件があったんです。

以来、腐女子はこの監督を「創造神」「夢主筆頭」と呼び、拝み奉る勢い。
災い転じて福となすを地で行った形ですよね。


その後わたしは観察対象に大張監督を加えて動向を見ていたんですが、この監督、腐女子のポストにたびたびいいねやリポストをして、人気キャラへの個人的な熱い想いをコメントしたりしてるんですよ。

媚びるでもなく、いや腐女子の妄想イラストをリポストする時点で媚が入ってるのかもしれませんけどw、表面上はあくまでも監督として、制作者として、「このキャラはこういう想いで作りました!」「愛してくれてありがとう!」と。

実際、相手は腐っても女子。(こらw)
推しキャラを作った創造神からの繊細なフォローは”萌え”の強力な燃料となり、結果、制作者側に大きな利益をもたらすことになるのではないでしょうか。


ということで、この市場で勝つためには、ストーリーの中に妄想の余地を随所に入れてSNSで腐女子ケア、このふたつが肝だとわたしは考察しました。


して、またまた余談ですが、女子キャラのベビードール問題が巻き起こった後、スケスケのベビードールを纏ったイサミとスミスとサタケ隊長の二次創作絵がXを賑わしたのは言うまでもありませんw

「公式がやらないなら自分たちで!」「監督ご所望のサタケ隊長のベビドも描かせていただきました!」ということですが、これもなんだか仕組まれた感がないですか?
女子キャラのベビドは腐女子を焚きつける捨て企画だったとしたら・・・?


腐女子が騒げばフトコロ膨れる。
100年続いた文化ですから、この先100年も続くでしょう。

学ぶところがわんさかあるんで、もうしばらくは腐女子観察&腐文化考察は続けるつもりでおりますが、わたし自身が腐女子になることはたぶんないんじゃないかなぁ。

まぁBLは活気のあるカテゴリーなんで、楽しめたらそれに越したことはないのでしょうけど、いくら考えてもムキムキマッチョな軍人にベビドを着せる意味がわたしにはわかりません😂

第二次覚醒期とか言われたら、同年代の腐女子🔰集めて盛り上がってみたい気がしなくもないですが、やはりベビドは女子が着るものだとわたくしは思うのでありますw

とか言いながら、ある日『おまめ』というペンネームの二次創作でタイトルが「君にこれを着せたくて👗」みたいなのが出回っていたら、作者はわたしかもしれませんw せめて名前変えてくれ?w


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